野球やバレーボール、ハンドボールなどオーバーヘッド動作でボールを打ったり投げたりするスポーツでは肩や肘を痛めてしまうことがあります。しばらくスポーツを休めば痛みは軽快しますが、復帰すると痛みが出てしまうことを繰り返して、なかなか良くならない選手もいます。
スピードのあるボールを投げたり、力強いスパイクを打ったりするには肩や肘だけの働きでは出来ません。下半身がしっかり安定してしかも柔軟に動き、下半身に生じたエネルギーを骨盤、体幹、胸郭、肩甲骨と順次伝え、肩がしなやかに動き、肘が伸びて、手指に力が加わることで、ボールに効率良く最大のエネルギーが伝えられます。この運動の連鎖がスムーズに行われていれば肩や肘の負担は少なく、高いパフォーマンスを維持できます。逆にこの運動連鎖が破綻すれば、肩や肘には大きな負担がかかって痛みが生じ、さらには腱や軟骨を損傷してしまいます。
施術方針としては、肩や肘自体の問題よりもむしろ、肩甲帯や胸郭、体幹、骨盤、下肢などに問題がある場合が殆どなので、これらの部位の可動性、運動パターン、筋力、姿勢等を評価して、個々人に合わせたオーダメイドの施術を行います。
施術効果が上がらないか、あるいはその効果が一時的で維持できない場合に限り、医療機関への受診をオススメします。